トレースルート
トレースルートは、あるホストから別のホストまでデータパケットが通った経路を追跡する、TCP/IP診断用のユーティリティです。トレースルートのレポートには、データパケットがどのネットワークを通過したか、各ホップにどれくらい時間がかかったかが表示されます。パケットの経路上にあるノードが遅延やその他のネットワーク問題を引き起こしている場合、トレースルートを使うとその場所を特定できます。
インターネットは小規模なネットワークがつながった世界規模のネットワークなので、データパケットは送信元から宛先まで移動する間に多くの中継地点を通過します。データパケットはまずローカルネットワーク内を通り、次にISPのネットワーク、インターネットのバックボーンを経由し、その後、宛先に到達するまで小規模なネットワークを通過します。ほとんどの場合、いずれかのホップが遅延や接続の切断を引き起こすまで、一般のユーザーが各ホップに気づくことはありません。トレースルートを実行すると、ネットワーク接続の問題がどこで発生しているかを特定し、ネットワーク管理者が問題を解決するのに役立ちます。
トレースルートの実行
一部のネットワークユーティリティアプリケーションには、GUIでトレースルートを実行する機能が含まれていますが、コンピューターのコマンドプロンプトやターミナルから実行することもできます。tracert [address](Windowsの場合)またはtraceroute [address](Unix、Linux、macOSの場合)というコマンドを入力します。ここで[address]は、接続しようとしているシステムのドメイン名またはIPアドレスです。トレースルートの実行中は、各ノードが別々の行に表示され、そのホスト名またはIPアドレスが示されます。また、各ホップにかかった時間もミリ秒単位で表示されます。
トレースルートは、TTLの値を使って中継ネットワークノードの情報を取得します。まず、TTL値が1のデータパケットを複数送信します。これらのパケットは経路上の最初のノードに到達し、そのノードがTTL値を0に減らして、TTL超過のICMPメッセージで応答します。トレースルートは、そのノードのホスト名またはIPアドレスと、応答にかかった時間を表示します。次に、TTL値が2のパケットをいくつか送信します。これらのパケットは、期限切れになってTTL超過メッセージを返す前に、経路上の2番目のノードに到達します。トレースルートは、パケットが宛先ノードに到達するまで、TTL値を増やしながらパケットの送信を続け、応答した各ノードの情報を表示します。トレースルートの一部の行がアスタリスクだけを示すことがあります。これは、ノードがデータパケットを受信したものの、ファイアウォールによって応答を送信できなかったことを意味します。
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